entry
プロパティは、webpackの設定において非常に重要な要素で、ビルドプロセスの開始点を指定するものです。エントリーポイントは、webpackが依存関係を解析し、バンドルするためのスタート地点を指します。
以下では、entry
プロパティの使い方について詳しく解説します。
目次
基本的な設定
entry
プロパティは、webpackの設定ファイル内で次のように指定します。
module.exports = {
entry: './src/index.js' // エントリーポイントとなるファイル
}
webpack.config.js単一のエントリーポイント
基本的なentry
の使い方では、単一のJavaScriptファイルを指定します。このファイルがwebpackによって最初に読み込まれ、依存しているモジュールがすべてバンドルされます。
module.exports = {
entry: './src/index.js'
}
webpack.config.js上記のコードを実行すると、バンドルされたファイルはdist
ディレクトリにmain.js
ファイルとして出力されます。
main.js
というファイル名になっている理由は、entry
プロパティが以下の省略形で指定されているからです。
module.exports = {
entry: {
main: './src/index.js'
}
}
webpack.config.jsentry
オブジェクト内のプロパティ名が、バンドルされたファイルの名前になります。
複数のエントリーポイント
特定のページに対して異なるエントリーポイントを設定することができます。例えば、一般ユーザー向けのページや特定の機能を提供するページに、それぞれ異なるバンドルを生成し、必要なスクリプトを読み込ませる際に利用します。
module.exports = {
entry: {
home: './src/index.js',
about: './src/about.js'
}
}
webpack.config.js上記のコードを実行すると、バンドルされたファイルはdist
ディレクトリにhome.js
とabout.js
ファイルとして出力されます。